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インターネットってなんだ?(第2回)

インターネット上の住所=IPアドレス

前回、インターネットでは、あて先と送り主を書いたパケットという小包に情報を入れて送ると言う解説をしました。では、このあて先や送り主には、いったい何が書かれているのでしょうか?

その答えが、IPアドレスです。すなわち、IPアドレスとは、インターネット上の住所になります。IPアドレスは「インターネット上の住所」ですので、同じものが重複してはいけません。そのため、世界的に一元管理されています。


IPアドレスの表現は、32桁の0/1で表現されます(※1)。ただ、人間には0と1がいっぱい並んでいると読みにくいので、8桁ごとに分けて.(ピリオド)で区切って表現します。例えば、192.168.1.5などのように表記(詳しくはwikipediaをご覧ください)します。インターネットを申し込んで送られてくる装置の説明書などで、このようなアドレスを見かけたことがあるのではないでしょうか?


※1:IPv4の場合



グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレス

IPアドレスには、グローバルIPアドレスとプライベートIPアドレスがあります。グローバルIPアドレスはインターネットのどこからでもアクセスできるアドレス、プライベートアドレスは限られた場所(社内、家庭内などのLAN)でのみ利用可能なアドレスです。

詳しく説明しようとすると、どんどん話題が派生して難しくなっていくので、例えで説明したいと思います。(例えなので、厳密には違う部分もありますが、ご了承ください)


「○○市□□町xx-xx」に団地があり、「y号塔 zzz室」という住所があったとします。このとき、「○○市□□町xx-xx」がグローバルアドレス、「y号塔 zzz室」がプライベートアドレスといった感じです。

同じ団地の中であれば「y号塔 zzz室」で、ちゃんと届けることができますが、ポストに「y号塔 zzz室」と書いた手紙を出しても、郵便局の職員はちゃんと届けることができません。


つまり、社内や家庭内で使っているプリンタなどには、プライベートアドレスで十分ですが、インターネットで世界中のコンピュータとやり取りするには、グローバルアドレスが必要になるわけです。



あなたのIPアドレスはどうなっている?

さて、インターネットで通信を行うためには、グローバルIPアドレスがないといけないことが分かりました。と言うことは、今、このサイトを見ているときにも、あなたのコンピュータには、グローバルIPアドレスが使われていることになります。

ところで、IPアドレスを申請したり、登録した記憶はありますでしょうか?


実は、プロバイダと契約すると、このIPアドレスを使えるようになるのです。これがプロバイダと契約する必要がある理由です。(あなたのPCに直接グローバルIPアドレスがつくわけではなく、プロバイダのコンピュータが代理している場合もあります)


今回のコラムシリーズの第1回で問いかけた「インターネットを使うときに回線契約とプロバイダ契約の2つが必要な理由」がこれです。回線契約は、あくまでインターネットと「ケーブルが繋がった状態」にしてくれる契約であり、IPアドレスの付与まではしてくれません。インターネットを使うためには、IPアドレスが必要になるので、プロバイダと契約し、インターネット上の住所=IPアドレス(グローバル)を使えるようにする必要があるのです。



次回

今回は、ざっくりとIPアドレスに関して解説しました。詳しい方から見ると、厳密には違うと指摘がありそうですが、イメージとしてはこんな感じだと思います。

ところで、インターネットを使うときにIPアドレスは必須なのですが、ブラウザでページを見るときやメールをするときに、このIPアドレスを利用者が意識することは、ほとんどありません。それは、「名前解決」ということが、利用者の意識していないところで行われているからです。次回は、この「名前解決」について解説していきたいと思います。




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松田ITサポート室 室長

中小企業診断士・松田充敏
中小企業診断士
まつだ みつとし
松田 充敏

こんにちは。IT・Web技術者&中小企業診断士の松田です。神奈川(横浜)を中心に活動中です。

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