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必見!販売データ活用術(第4回)
2010年8月26日
お買い物カゴの分析 ~バスケット分析~
お買い物カゴの中身を分析することをバスケット分析と言います。バスケット分析は、
- お客様が1回の買い物でいくらくらい買ったのか?
- お客様がいつ買い物をしたのか?
- お客様が何と何を一緒に買ったのか?
などを調べることです。
※バスケット分析の言葉の正確な定義は私もはっきりしませんので、これらを本当にバスケット分析と言うのかの自信はありませんが、言葉の定義はそんなに重要ではないので、バスケット分析として説明をします。
前回のコラムで解説したABC分析が、「売れた商品」の分析であるのに対して、バスケット分析は「お客様の購買行動」に対する分析になります。
また、先に述べておきますが、バスケット分析のデータを手で入力して求めるのは、実際問題として難しいと思います。しかし、POSレジやITツールを使えば、このような分析もでき得るということをご理解頂ければと思います。
ある商品を購入したお客様の客単価
「売れた商品の分析」と「購買行動」の分析の違いを示すために、例題を挙げてみます。
Q1)
「卵」と「牛乳」に関して、次のようなデータが得られました。どちらが有望な商品でしょうか?
商品名 | 販売数 | 単価 |
卵 | 150 | 100円 |
牛乳 | 100 | 100円 |
A1)
卵の売上額が15,000円に対して、牛乳が10,000円なので、卵が有望。
Q2)
「卵」と「牛乳」に関して、次のようなデータが得られました。どちらが有望な商品でしょうか?
お客様 | お客様数 | お客様の購入単価 |
卵を買ったお客様 | 120 | 200円 |
牛乳を買ったお客様 | 60 | 500円 |
A2)
卵を買うお客様が合計で24,000円の買い物をしているのに対して、牛乳を買うお客様が30,000円なので、牛乳が有望。
結果が違いました。この違いが「売れた商品」と「購買行動」の分析の違いです。
Q1では商品販売の事実しか見えないので、卵に対して「牛乳が売れていない」ということしか分かりません。
一方で、Q2では購買行動を分析しているので、「牛乳を買う人は一緒に他の商品も購入していく」という事実が現れてきています。もう少し考察を加えると、卵を買う人は卵だけを買っていくお客さん(チェリーピッカー)が多く、一方で牛乳を買うお客様は、それと一緒にパンなどを購入していると考えられます。
本来、お店として大事にしなくてはいけないお客様は、購入単価の高いお客様(お得意様)ですので、もし、牛乳の販売を中止してしまうと、このお得意様を逃してしまうかもしれません。
次回
引き続き、バスケット分析に関して解説したいと思います。
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