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論理的な解決策の考え方(第2回)
2010年6月12日
的外れな問題の認識を改めよう
今回は、真の問題点を見つけるということを書きたいと思います。
例えば、
「急に社員が辞めちゃって、人手が足りなくて困っているんだよ。」
という話を聞いて、どんな解決策を考えるのが良いでしょうか?
人手が足りないので、人手を増やす方法を考えれば良いかというと、そうではありません。
なぜなら、「人手が足りない」という問題に対して、その真の問題が明らかになっていないからです。
つまり、人手が足りないことによって、いったい何が問題になっているかを、まず考えなくてはいけないのです。
考え方としては、「だったら、どうなる?」というふうに考えていくことになります。
例えば、
「人手が足りない」→「仕事がこなせない」→「納期に遅れる」→「受注が減る」→「売上が落ちる」→「会社の利益が減る」
といった具合です。
ちなみに、経営課題を考えると、必ず「会社の利益」という問題まで遡るはずです。ここに到達しない問題は経営上の問題ではないのかもしれません。
ここまでで、真の問題の候補が浮かび上がったことになります。
これらの項目に対して、今思っていた問題が本当に問題なのかを考えていきます。
例えば、「人手が足りない」ことで「会社の利益が減る」の本当か?ということを考えるわけです。
もし、人件費削減効果のほうが大きく、利益が減っていないのであれば、
人手を増やす方法を解決策として導いても、利益は増えないのです。
今回の例で、仮に「人手が足りない」ことで「納期に遅れる」ことが間違いのない問題だったとしましょう。
そうすると、人手が足りなくて困っているということは、
「最近、納期を守れないんだよ」
という問題だと認識しなくてはいけないということになるので、当然、解決策は「人手を増やす」だけではなくなってきます。
思い込みが問題を間違わせる
このような真の問題の勘違いは、思い込みによって起こります。
前回の「歯が痛くて、眠れない」の例などもそうですが、ある程度パターン化していると、そのパターン(歯医者に行く)に当てはめてしまいがちです。
このこと自体はしょうがないので、そのときに、ちょっとだけ「だったら、どうなる?」というふうに問題を見直してみることで、論理的な解決策へと向かうことになります。
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