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論理的な解決策の考え方(第1回)

これから数回にわたって、「論理的な解決策の考え方」について自論を書いていきたいと思っています。


最初に断っておきますが、私はロジカンルシンキングなどの専門家でもないし、正直、このたぐいの書籍などもほとんど読んだことはありません。ただ、長年、技術研究者をやってきたこともあり、自然と論理的にものを考える下地が身についていると思っています。なので、一般的に言われているようなこととは違うかもしれないし、専門家からみたらおかしなことを書いているかもしれません。ご意見、感想、反論などはウェルカムですので、お気軽にコメントしていってください。


論理的とはどういうことなんだろう

ありきたりな日常会話として、『忙しいAさん』が『知人のBさん』と次のような会話をしました。


Aさん:「虫歯で歯が痛くて、夜も眠れない。」

Bさん:「じゃ、歯医者に行って治療してきたらいいよ。」


これを例にして、論理的な解決策の考え方について考察したいと思います。


Bさんの回答は論理的か?

論理的におかしいというほどでは無いと思います。ただ、論理的に十分に考えられたものかと言われると、そうではないと思います。

いったい、どこが論理的じゃないのでしょうか?


※こういう話を私が聞いても「それは論理不十分だ」とは言いませんよ。それじゃ、面倒くさいやつですから(笑)。あくまで、論理的ということを考える例ですから…


Aさんの悩みを把握できている?

まず、Aさんが困っている真の問題を見間違えている可能性があることです。

Aさんの悩みは「夜も眠れないこと?」「歯が痛いこと?」…なんでしょうか?


恐らく、「(歯が痛くて)夜も眠れない」ことだと思います。

従って、ストレートに、この対策を答えるなら、


Aさん:「虫歯で歯が痛くて、夜も眠れない。」

Bさん:「この鎮痛剤よく効くから、使ってみたら?」


のような答えもあるのでは、ないでしょうか?


Bさんは現実的な回答をしているのか?

次に、Bさんの回答が現実的な対策になっているのかということです。

「夜も眠れない」ことの原因を「歯が痛い」と捉え、その解決策を「歯医者に行く」というふうに考えたのは、論理的だと思います。

しかし、Aさんには忙しいという事情があるので、歯医者に行く時間がないのかもしれません。だとしたら、この会話は、次のように続くかもしれません。


Aさん:「虫歯で歯が痛くて、夜も眠れない。」

Bさん:「じゃ、歯医者に 行って治療してきたらいいよ。」

Aさん:「でも、行く時間がないんだよ。」

Bさん:「そっか、じゃ我慢するしかないね。」


…解決策になりませんでした。


これは、論理の深堀が不足していたからだと思います。今回の例文だけでは背景が見えないので、何とも言えませんが、例えば、

「夜も眠れない」→「歯が痛いから」→「治療しないから」→「歯医者に行かないから」→「日中しか歯医者が診療していないから」

というふうに掘り下げられていれば、


Aさん:「虫歯で歯が痛くて、夜も眠れない。」

Bさん:「夜遅くまでやっている歯医者を紹介するよ。」


というふうに答えられたかもしれません。


次回

今回の例で、考え方によって、出てくる解決策が違うことはお分かり頂けたかと思います。

この例は日常会話でしたが、これがもし経営の場だったらどうでしょうか。別の解決策があるのに、「高額な設備投資をしてしまった」などということが、起こりうるということではないでしょうか?


次回以降は、論理的に解決策を考える方法について、もう少し体系的に自論を説明したいと思います。








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松田ITサポート室 室長

中小企業診断士・松田充敏
中小企業診断士
まつだ みつとし
松田 充敏

こんにちは。IT・Web技術者&中小企業診断士の松田です。神奈川(横浜)を中心に活動中です。

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